自分で開発して販売までやってみようと決めたアグラスツールの試作品を
東京デザイナーズウィーク2002・プロ展に出品しました。
地味な提案にあまり手応えはありませんでしたが、
それよりも脚先のデザインをどうするかが商品化に向けての検討課題でした。
床にキズがつくのを防ぐために、当初は両端を外側に曲げて
設置面積を増やすことで解決しようと考えたのですが、
それよりも、底面をカーブさせることで身体の微妙な動きに対応させ
座り心地が向上することを優先しよう、と考えるようになりました。
底面の処理は、コストなどを考えればフェルト貼りということになりますが
耐久性に難があります。
ゴム系の素材が良いのは分かっていましたが、
劣化しにくくかつ適切な形状の既製品が見つかりません。
いまなら、徹底的に既製品を探して妥協するかもしれませんが、
当時は自分で納得できるものが作りたい一心で、特注することに決めました。