南米チチカカ湖周辺に古くから住む人々の話す言葉をアイマラ語というそうです。
20年ほど前、話題になったグラハム・ハンコックの『神々の指紋』によれば、
アイマラ語は「単に古いだけではなく、極めて精巧に作られた人工の言語らしい」
とのことで興味を持ち調べていたら、
How are you? を KAMISAKI (カミサキ)。 I am fine. を WARIKI というのだそうです。
いつか自分のデザインした商品にこの名前を付けたいと考えてました。
飲み始めは真っ直ぐ立てて一杯。酔い始めたら少し傾けてクルリ。
酔いが進んできたら、さらに傾けてグルグル。二段階に傾く倒れにくいグラス。
MANDEURE(マンドレ)とKONDEURE(コンドレ)は外形の寸法が同じ兄弟グラスです。
KONDEUREの底面に平らな部分があるのに対しMANDEUREは球状ですが、
中央部分の底を厚くすることで垂直に立つようにしてあります。
ところで、‘MANDEURE’で検索するとフランスのスイスとの国境近くの村が出てきますが、
実は‘KONDEURE-MANDEURE’は韓国語。ヘベレケと同義語だそうです。
KONDEUREもMANDEUREも傾いたり揺れたりしますが、倒れる心配はありません。
たっぷりサイズのロックグラスです。
2006年のインテリアライフスタイル展で発表したKOMAは当初‘COMA’と名乗っていたのですが、
長年アメリカで生活していた友人からCOMAでは洒落にならないから止めたほうが良いと忠告を受け
KOMAに変更した経緯があります。
当時はあまりピンと来ませんでしたが、いまではKOMAにして良かったと思っています。
そのKOMAの寸法はやや小さめの設定だったので、一回り大きなKOMAを作りました。
少し気になっていたプロポーションを修正し、すり鉢状底面の角度をやや強くしています。
販売をお休みしていた旧いKOMAも新しい工場で生産できるよう金型に修正を加えて再登場してもらいます。
HEBE(ヘベ)とERRYKE(エリケ)は外形の寸法が同じ兄弟グラスです。
HEBE同様、まっすぐ立ちますがユラユラ揺らすこともできます。
ERRYKEは主にワイングラスとして使っていただくよう想定していますが、ビールグラスとしても是非使って
欲しいと考えています。その理由はビールを注げばお分かり頂けると思います。
指が自然と下部に添えられるので持ちやすく、結露したグラスをうっかり滑らせてしまう心配もありません。
ところで、‘HEBE’も‘ERRYKE’も変ったネーミングだと感じている方もいらっしゃると思います。
その名の由来ですが、HEBEはギリシャ神話の青春を司る女神。ERRYKEはギリシャ語でお酌。
オリンポス山の宴で若くて美しい娘HEBEにお酌してもらった神々が、飲み過ぎて泥酔してしまった。
これがHEBE-ERRYKE ‘ヘベレケ’の語源という説があります。
が、どうやらこじつけ説が優勢。ぐっすり眠るの‘ぐっすり’が‘GOOD SLEEP’のようなものだそうです。
初代のNOMBAY(のんべえ)は白磁のお猪口でした。
お酒と指先の温度干渉を和らげて、スタッキングの時にも役立つための膨らみがあり、
そこを持って飲む仕草は飲兵衛が酒杯をかたむける時の姿に見えると名付けたのですが評判はいまひとつでした。
二代目はカタチを継承しつつガラスで作りました。
日本酒だけでなくビールや焼酎も楽しめるよう形とサイズを揃えて行く予定です。
2月3日のinformationで新生‘ottotto’は8タイプでスタートの予定とお知らせしましたが、
2点加えてキリの良い10タイプ揃えて発表することにしました。
残りの6点のうち4点の金型と試作が上がってきたので、明日から順次ご紹介いたします。
2007年から販売していたロックグラスKOMAの評判は上々でしたが、
ちょっと小さいという意見があったので、少し大きめのロックグラスをデザインしようと考えていました。
KOMAは底がすり鉢状になっているのが特徴で、常に傾いているために容量も少な目です。
KONDEURE(コンドレ)は垂直にも立ち、且つKOMAのようにクルクル回るようデザインしました。
ちゃんと立つか、傾きすぎて倒れたりしないか心配はありましたが、石膏モデルでの実験では全く問題ありませんでした。
倒れそうで倒れない根性グラスです。
寸法は手に馴染む範囲で大きめに設定しましたが、傾斜した底部に自然と指が添えられるので持ちやすくなっています。
グラスの肉厚など打合せの時の私の意向がうまく伝わらなかったようなので、完成にはまだ時間がかかりそうです。
ところでKONDEUREって何語?どんな意味?と思う方もいらっしゃると思いますが、ネーミングの由来はまた後日。
一回り小さな寸法のKONDEUREも作ってみようと考えています。
MAYTAY(メイテイ)をデザインしたのは2007年で、石膏モデルまで進めていながら頓挫していたのですが、
ボウルの形状など修正を加えて商品化することにしました。
今回のottotto商品群の中では唯一ステムがあります。
安定のためのプレートがあるのに揺れるという変則的なデザインです。
アイデアの段階ではプレートの底は緩やかな球状なのですが、残念ながら今回の試作ではプレート部分の形状が
思い通りには行きませんでした。
作り方を再検討して提案し、想定通りのかたちに仕上がるまでもう少し時間がかかりそうです。
もう25年くらい前の話ですが、ワインに明るい友人からオリジナルのワイングラスを作りたい、
製造は有名なメーカーに頼むからデザインを担当してくれと持ちかけられました。
当時はまだ家具のデザイナーとして漸く認知してもらえるようになったばかりで、
とてもグラスのデザインまで頭が回りませんでした。
それでも世界にはどんなワイングラスがあるのか知りたくて、何軒もグラスのショップを見て回りました。
繊細で本当に魅力的なグラスもいくつかありましたし、ワインの特徴を引き出すための形態を追求したグラスが
あることもその頃知りました。
しかし、とても駆け出しデザイナーの出る幕ではないと悟り、メーカーからもほとんど相手にされずに話は終わってしまいました。
以来、美しいワイングラスは世界中に数多くあるし後進が有名メーカーに対抗するのは難しいと半ば諦めていたのですが、
欧米ではボウル部分を持つのが一般的という情報をネットで見たのが転機で目から鱗が落ちました。
ステムの無いワイングラスならまだまだデザインの可能性があると感じ、スケッチを始めたところアイデアがいろいろ湧いてきました。
お酒を美味しく気取らずに飲むグラスというottottoの考え方にはステムの無いグラスの方がしっくり来ます。
デザインの特徴でもあるボウルの膨らみ部分を持てば、指先と冷やした白ワインの温度干渉が少なくなります。
ところで‘HEBE’(ヘーベ)って聞き慣れない変な名前だと思いませんか。
そのネーミングの由来については、あらためてご説明いたします。
これから商品として発表予定のottottoグラスは現在15タイプほどあります。
今年の春頃に第一弾として商品化を予定しているのは8タイプです。
その中で最初に金型を起こした4タイプの試作が上がったと工場から連絡がありました。
まだ正式発表前なので部分しかお見せできませんが、少しずつ紹介して行きます。
第一号はビールグラス‘KAMPAY’(カンパイ)です。
実はKAMPAYは二代目で、初代は2006年の東京デザイナーズウィークで発表した
(PORTFOLIOの頁をご参照ください)当時の自信作でしたが、ビールの泡をキメ細かくするために施した内側の
サンドブラスト加工のコストが下げられず泣く泣く商品化を見送ったのでした。
二代目のデザインは、ビールが上手に注がれた時に口元の膨らみの泡が、
ふっくら浮かんだ雲のように見えたらとカタチに思いを込めました。
肉薄のグラスでビールを飲むときは一口か二口くらいのサイズが良いと考え、やや小さめの3種を揃える予定です。
まずはビール。KAMPAYで乾杯!
椅子のデザイン経験を積んでいれば小さな回転体のデザインなど恐るるに足らず、などと
高を括って始めた器のデザインでしたが、やはり単純だから簡単という訳には行きませんでした。
振り返って見るとかなり恥ずかしいものも沢山ありますが、
その時はそれなりに真剣に考えていたことを思い出します。
明けましておめでとうございます。
今年は‘ottotto’から「酒席を楽しく、美味しく」するグラスを
たくさん発表する予定です。 乞うご期待!
お世話になっている通販サイト「スタイルストア」の人気ランキングが発表されました。
http://stylestore.jp/mojo?vgform=SimpleForm&template=default/ranking/year.html
今年はアグラスツールの動きが良かったので、昨年(48位)より上位に
ランキングすると密かに期待していましたが、予想よりも良い結果になりました。
どうもありがとうございました。
‘ottotto’の再生に向けて、いま準備を進めています。
来年の春頃までに‘KOMA’だけでなく、新作を7~8アイテム同時に発表の予定です。
その中の4点の金型が出来上がったと硝子工場から連絡がありました。
試作は年明け早々になりますので、あらためて報告いたします。
KOMAグラスの製造をお願いしていた墨田区のメーカーから金型を引き取りました。
KOMAの形状は中央部が凹んでいるので、このような割型になっています。
ズッシリ重い金型のハンドル部分などを新しい工場の仕様に合わせて調整し、
これからも働いてもらうことになりました。
酒を美味しく、場を楽しくするグラス‘OTTOTTO’のアイテムを増やして復活させます。
新しいグラスの製造を快く引き受けてくれたメーカーは江戸川区の田島硝子(株)さん。
高い技術を持つ職人をかかえ、江戸切子から脚ものまで様々なグラスを製造しています。
http://www.tajimaglass.com/
工場も見学させていただき、いろいろ話しを進めています。
これから少しずつ進行状況を報告して行きます。
引き続き‘OTTOTTO’をどうぞよろしくお願いいたします。
今月の13日、新潟市に「スズキ家の茶ノ間」がオープンしました。
http://www.suzukikenochanoma.com/
日本人の生活スタイルを見直して、日本だからこそできる最適な暮らし方を提案するお店で、
ご主人が全国各地を巡って買い付けた、こたつやその関連商品、火鉢などを扱っています。
アグラスツールも選んでいただきました。
日本の風土に合わせて日本人が長い時間をかけて作り上げて来た生活のスタイルを見直せば、
きっと新鮮な発見があるはずです。
お隣には、奥様手作りのサンドウィッチやお菓子の販売所「スズキ食堂車」もあります。
お近くの方、興味のある方は是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。
ここ数日は暑さも和らいで来たので、土曜日は久しぶりに自転車に乗りました。
運動不足の身体に坂道は厳しいので、アップダウンの無い川沿いのコースです。
以前、私の持っていた地図に送電線の記載が無いのが不思議で、どんな理由があるのか
調べたことがあります。
電力会社がテロ対策として情報提供を拒んでいる、というのがその答えでした。
現実に見えている建造物の情報を隠して何の意味があるのでしょうか。
旅先では、送電線は遠くからでも目立つので現在位置や進んでいる方向を確認するのに
とても良い目印になります。
鶴見川の土手道から送電鉄塔が林立し電線を繋いでいる景色を見て、
送電線の載っていない地図のことを思い出しました。
あらためて調べてみると、登山者が道に迷ったり、低空飛行のヘリコプターが電線と
接触して墜落したり、いろいろ問題があり送電線の地図記載は復活しているそうです。
25日の午前、川崎市東扇島にある大きな倉庫に納品がありました。
海底トンネルを抜けて倉庫に近づくと、なにやら大量の黒い煙が対岸から立ち上っています。
爆発音や異臭も無いので帰りがけに現場近くまで行ってみると、
燃えているのは野積みにされた金属スクラップで、すでに消火活動も始まっていました。
昼休み前の人通りもまばらな倉庫地帯で、幸い人的被害はない様子でした。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140825/k10014055921000.html
いつも試作モデルの製作をお願いしている0氏から新作の石膏モデルを受け取るため、
新しくなった八重洲口のグランルーフで待ち合せました。
30年くらい前の話しになりますが、当時の仕事場は八重洲地下街を真直ぐ進んで
中央通りに出た先の小さなビルの5階にありました。
丸の内側はレンガの駅舎の改修も終わり整備が進んでいますが、グランルーフから見る
八重洲側の街並は昔とほとんど変わっていません。
当時、木須肉や餃子が美味しくて何度も通った路地裏の酒場の前を抜けてみると、
準備中の店内は昔と変わらぬ雑然とした雰囲気がそのままでした。
学生時代から良く利用した八重洲ブックセンターにも寄りましたが、1階の天井仕上げ以外は
あまり変わったところも無く、懐かしさが込み上げて来ました。
昨日は朝からはっきりしない天気でしたが、夕方になり西の空に晴れ間がのぞいたので
ベランダに出てみると、東南の空に虹が架かっていました。
15日の夕方、陽も暮れかかってきたので西側の窓のブラインドを開けると、
富士山が笠雲を冠っていました。
笠雲が掛かると天気は下り坂と言われていますがどうなるでしょうか。
高校時代の3年間を除き小学校から大学まで、さらには桑沢デザイン研究所の
学生時代と非常勤講師を務めた15年の間、私は通勤通学に渋谷の駅を利用していました。
小学生の頃、バスが並んでいる辺りは都電の大きな停留所でトロリーバスも走っていました。
終着駅だった東横線渋谷駅は、かまぼこ型屋根の駅舎もまだ竣工したばかりで
子供心にモダンな印象がありましたが、その駅舎も解体が進んで姿を消しました。
今は東横線も渋谷駅の手前から地下に潜り、バスロータリーの地下で副都心線と繋がっています。
12年前の上海出張の時、街の中心部に建ち並ぶビルはどれも大きくて驚きました。
成田空港からの帰り道、渋谷駅を跨ぐ首都高速を通過した時のこと。
中国で見た風景とは逆に、駅周辺にネオン看板を纏った小さなビルが密集し、
その間を電車や高速道路が走る様が、箱庭のように見えたのを思い出します。
この写真を撮ったヒカリエもついこの前までは東急文化会館で、
屋上にはプラネタリウムがありました。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/news/20140731/672522/
あまり認知度は高くないようですが、日本では「父の日」は6月の第3日曜日だそうです。
お世話になっている通販サイト「スタイルストア」の家具・収納のページを開いてみたら、
アグラスツールがページのトップで紹介されていました。 ありがとうございます!
http://stylestore.jp/mcate/10A/
お父さんへの感謝の気持ちをプレゼントで考えている方、アグラスツールはいかがでしょうか。